ウィンザー効果
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今回は、「ウィンザー効果」についてご紹介します。
「売り上げ№1」「顧客満足度90%」というキャッチコピーは社会的証明と効果を狙ったものですが、逆に「ウィンザー効果」によって効果が薄れ、反感を招くことになるかもしれません。
では、ウィンザー効果とは…
第三者を介した情報や噂の方が、直接本人から伝えられるよりも影響が大きくなり信憑性が増すという効果です。
語源は、ある小説の登場人物であるウィンザー公爵夫人の「第三者の誉め言葉が、一番効果がある」というセリフにちなんで名付けられたそうです。
メリットを本人が発信する場合、ユーザーは「利益のために、過大評価している」と受け取られてしまいます。
しかし、利害関係のない第三者から同じことを聞くとします。発信者である第三者にはわざわざ嘘をつくメリットはないのでそれは「事実」となり、信頼できる情報になります。
このようにして、ウィンザー効果が発揮されているのです。
さらに情報過多の時代ですから、どの情報を信用していいかユーザーはわからなくなっています。なにかを買う時には口コミサイトやTwitterなどのSNS調べる方も多いのではないでしょうか?
また、社内での人物評価においても同様で、間接的に褒められることでウィンザー効果が働き、言葉の信憑性が高まることはあります。 「〇〇さんはよく頑張っていると褒めていたよ」、「〇〇さんに期待していると言っていたよ」など、第三者を通して具体的な褒め言葉を伝え、部下のモチベーションアップにつなげることもできます。
勿論、恋愛においても「〇〇さんのこと可愛いって言ってたよ」「〇〇さんに関心があるみたいだよ」などと間接的に聞かされると意識してしまいます。
では、ウィンザー効果の使い方を事例ごとに紹介していきましょう。
事例① 口コミやお客様の声を掲載する
テレビCMや通販番組などで「これを使用してから睡眠の質が良くなりました」「この商品のおかげで◯kgのダイエットに成功しました」などとユーザーが話しているところを見たことはありませんか。これは、ウィンザー効果を使用している一例です。
なぜユーザーからのコメントを採用しているのかというと、メーカー自身が商品のメリットを説明するよりも、購入者がメリットを話す方が信憑性が高まるからです。通販番組などはまさしくそうですよね。
メーカー自身がメリットを伝えても「売りたいから良く言ってるだけ」と捉えられてしまいます。
商品や販売元への信頼度を高めて購入へと繋げたい時には、お客様の声や口コミを活かしたウィンザー効果の活用が有効です。
事例② ランキング1位をアピールする
楽天市場やAmazonなどのECサイトで「お客様満足度ランキング第1位」「◯◯部門で金賞に輝きました」などの文言を見かけます。
ランキング1位と聞くと、品質もよく満足できる商品だと判断してしまいがちです。
これは、ランキング1位と提示することで、購入者や第三者機関が質を担保していることをアピールしているからです。
自分たちでいくら商品のアピールをしたとしても、買ってもらうためのアピールだと思われる可能性があります。しかし、購入者や第三者機関の意見ならば利害関係がないので信じられるわけですね。これも、ウィンザー効果をうまく活用している例と言えます。
マーケティングでウィンザー効果を活用する際の3つのコツ
コツ① ネガティブな意見も掲載する
第三者の声を発信する際には、必ずネガティブな意見も掲載するようにしましょう。
なぜなら、第三者の声がいいものばかりだと「これは本当に一般の購入者からの声を集めたものなのか」と疑わしく思われるからです。
購入者から疑われてしまうと、商品を購入してもらえないどころか新たな信頼を得るのも難しくなってしまうでしょう。
ネガティブな意見はできるだけ掲載したくないと考える方がほとんどです。
しかし、ネガティブな意見も紹介することで、「第三者からの正直な声を紹介してくれているんだ」と感じやすくなり、信頼につながります。
ウィンザー効果を狙って口コミやお客様の声を掲載する時には、いい意見ばかりにならないようにするのがコツです。
コツ② ターゲットを意識して掲載内容を考える
ターゲットを意識して、掲載内容を考えることも重要です。
第三者の意見は信頼性が高くなるとは言え、ターゲットに合わない内容ならば意味がありません。
例えば、30代〜40代の女性をターゲットにした商品を売り出すとします。
その際、商品のレビューをしているのが10代の女性ばかりだったら購入者はどのように思うでしょうか。
もちろん、説得力を感じにくくなり、自分には合わなそうだからと購入をやめてしまう可能性が高いです。
ウィンザー効果を使用する際には、誰をターゲットにするかを考え、そのターゲットと似た人物からの評価を的確に伝えることが大切です。
購入者に「自分に合う商品だ」とわかるような掲載内容にするのがポイントとなります。
コツ③ 明確な数値を提示する
商品を購入する際「クチコミランキング第1位」と書かれていると、確かに魅力的に感じます。
しかし、10品目あるうちの第1位なのか、100品目ある中での第1位なのかでは、受け取り方に差が出てきます。
明確な数値を提示することで、消費者も具体的なイメージがしやすくなり、ウィンザー効果を最大限に引き出してくれます。
ランキングはもちろん、リピーターの割合や顧客満足度など明確な数値を提示して、顧客へのアピールを行いましょう。
では、最後にウィンザー効果のまとめです。
・相手に直接訴えかけるよりも、第三者からの情報やクチコミの方が信頼性が高まる心理効果
・人を褒めたり、好意を伝える時にもウィンザー効果は使える
・ビジネスシーンでは口コミやお客様の声を掲載したり、ランキング1位をアピールすることでウィンザー効果が期待できる
・ターゲットを意識して、ネガティブな意見も載せるのがウィンザー効果をマーケティングで使う時のコツ
・明確な数値を提示することで、ウィンザー効果を最大限に引き出すことができる
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