マンションの共用部の進化が止まらない!
このコラム内では今後は都心部のマンションがどんどん増えていくだろう。とお伝えしています。
実際に名古屋市にも大型高級マンションが至る所で建設されていたり、「メガシティテラス」のように500戸を超えるマンション群が建設されたりと、需要に合わせて供給量も増えてきています。
そこで、購入を検討する人に対して、どのようにアプローチしていくか、どのようにして競合他社の物件と差別化するか。ということが、販売のポイントになっていくのではないでしょうか。
調べていくと、「共用部」が実に多様化されており、進化していることが分かりました。
なぜ共用部か。というところを先に説明したいと思います。
少し前まではご近所付き合いが当たり前で、周りが周りを支える。といったコミュニティがしっかりと形成されていました。
しかし、時が流れるにつれてご近所付き合いが減ってきています。そこで、共用部を活用することでご近所付き合いを活性化することや、安全面(マンション敷地内のため)を考慮した結果、共用部を進化させることに至ったのです。
調べていく中で、おもしろい物件がたくさんあるな。と知ることが出来ました。
例えば、野球のピッチャーが投げる場所であるマウンドがあるマンション。マウンドからキャッチャーまでの距離感としては、リトルリーグと同じ、約14メートルとなっています。
マウンド部分は野球のグラウンドと同様に土が盛られているのですが、それ以外の部分は人工芝となっており、野球以外の用途にも使えます。
例えば、ゲートボールにも使えますし、バトミントンをすることもできます。
そのため、野球が出来ない人でも遊ぶ場として活用することが出来ます。
こちらの物件の近くには公園が多数ありますが、ほとんどの公園はボールを投げたり、蹴ったりすることを禁止しています。
一方で、現代の子供たちの問題の一つに、運動不足や運動能力の低下があげられます。テレビゲームやスマホが無い時代の子供たちは外で遊ぶことが普通だったので、その頃と比べてしまうと、運動能力の平均値を見ると差が出ていると思います。
また、時代の変化につれて、外で遊ばせることに不安を覚える親御さんもたくさんいらっしゃると思います。
その中で、マンションの敷地内で遊べるということは安心材料の一つになっていくのではないでしょうか。
最近共用部でブームとなりつつあるのが図書館です。
昔は装飾品として本が置かれることが多かったが、現在では実用を兼ねた施設として位置づけられています。東京都大田区にあるプラウドシティ大田六郷では、中古本販売首位のブックオフと提携して運営されています。
仕組みは、1世帯当たり月90円の管理料で月に約20冊の雑誌と3か月に約50冊の書籍を購入します。
貸し出しアプリを活用して、メンテナンス費用ゼロで蔵書の管理を可能としました。その結果、読まれない本、貸し出された形跡のない本が履歴となって残り、不要となった本をブックオフが回収する。という流れになります。
最初は7,000冊からスタートするが、入居者のリクエストに応えつつ、将来は10,000冊を目指しています。
約3万5000平方メートルの敷地に開発されている「プレミスト湘南辻堂」は、湘南エリアで最大規模の超大規模マンションです。そのマンションでの新しい取り組みが、フィットネススタジオとIoT技術、AI(人工知能)を活用した「住むだけで健康になる仕組み」づくりです。
マンションの外周にはキロポストが刻まれたウォーキングコースが設けられ、コースの各所にはストレッチなどができる健康器具も配されています。さらに敷地内には、スポーツクラブ「NAS」が監修したフィットネススタジオを完備しています。
だが、これらの施設があるから「住むだけで健康になる」わけではありません。「運動しなきゃ」と思わせる仕組みが組み込んであるのです。入居時に、全戸にリストバンド型のウェアラブル端末が配られます。
一方、敷地内には各所にセンサーやデバイスが敷設されており、マンション内でウォーキングやランニングをしたり、フィットネススタジオで汗を流したりしたときに、ウェアラブル端末を通じて、活動量がクラウドサーバー上に記録されます。
そして記録された運動データを基にAIが個人ごとの運動量を解析。
「フィットネスジムであと10分、エアロバイクを漕いだほうがよさそうです」など、その日の運動量に応じて細かいアドバイスを受けられます。
ゴルフ好きにとって魅力的な施設を備えたマンションもあります。神戸市にあるワコーレ舞子グランテラスにはパーティルームに併設する形でゴルフシミュレーターが備え付けられています。
地下に造ったため、容積対象外床面積として扱われ、専有面積を削ることなく多目的室を設置。費用対効果も上がりました。3時間500円という割安な利用料もあって、週末ともなると必ずといっていいほど予約が入るといいます。
また、共用施設が無用の長物と化してしまった例もあります。
シアタールームを設置したマンションは大型スクリーンに最新の音響設備が備え付けられ、防音も完備しています。しかも室料は1時間400円と格安です。にもかかわらず、ほとんど利用されていませんでした。
このままではメンテナンス費用だけがかかってしまうということで、理事会は頭を抱えていたようです。
そこで理事会は持ち運び可能な中古のスピーカー付きカラオケ機器を購入。完全防音という特徴を生かし、シアタールームをカラオケルームとしても使えるようにしたのです。購入したカラオケ機器はポータブル式なので、組合総会やクリスマス会などで拡声器としても活用できます。
このカラオケ機器の導入が功を奏し、徐々に利用者も増えてきました。特に小学校低学年か学童の子どもと一緒の親子連れが増えたといいます。すべてをデベロッパー任せにせず、「自分たちの所有物」という意識の下、管理組合が知恵を出しあうことで問題は解決できる、という好例といえそうですね。
いかがでしょうか。
マンションの進化はこれからも進んでいきそうですよね。
今後は共有部を見て購入を検討する人も現れるかもしれませんね。
マンション購入をご検討の際は共用部も気にしてみてはいかがでしょうか。
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