ポスティングに効果的な「ザイオンス効果」について
こんにちは、セールスプロモーション事業部の中江です。今回はポスティングに効果的な「ザイオンス効果」についてご紹介します。
最近はSNSをマーケティング広告に活用するために様々な視点で勉強させていただいております。
そんな中、同時進行で勉強しているテーマの一つに「心理学」があります。そこまで専門的な内容に取り組んでいるわけではありませんが、やはり「広告=お客様の心を掴む」すなわち「心理学」に通じるわけです。
そこで今回はザイオンス効果について取り上げてみたいと思います。
そもそもザイオンス効果とは?「単純接触効果」ともいわれ、接触すればするほど印象が良くなる(親近感が増す)」という心理法則です。
たとえば、
・広告で見かけた商品をつい買ってしまった。
・営業マンが何回も足を運んでくると、いつの間にか親近感を覚えてしまう。
・選挙で、候補者が名前を連呼しているのを聞いているうち憶えてしまう。
・いつも会う店員さんについ親しみを感じてしまう。
こんなことも関係しているようにも感じてしまいます。
日常の生活で最も代表的な例がテレビCMでしょう。ついついテレビをつけていると、何度も、何度も、同じCMを目にしてしまいます。そこで連呼される商品名や商品パッケージを繰り返し見せられることになります。まさしく「接触回数が上がっている(広告によって接触させられている)」わけです。
そのたびに無意識のうちに、そのビールの印象が良くなっているのです。
そして、その影響かついついコンビニやスーパーなどで、つい商品を手にとってしまうというわけです。
こうした効果を私たちは日常のいろんな場所で経験しています。これらもザイオンス効果によるものです。
何度も顔をあわせるうちに好印象になっているというわけです。特殊な心理法則というよりは、毎日、誰もが経験していることといえるでしょう。
※ちなみにザイオンス効果の名前の由来は、皆さんの想像通りで、アメリカの心理学者ロバート・ザイオンス氏が1968年に発表した論文に基づいており、その名前から「ザイオンス効果」と呼ばれるようになりました。
では、ザイオンス効果をどのようにマーケティングで活用するかですが、インターネットを利用していると、自分にとって興味のある広告を目にする機会が多いことに気づくかもしれません。
これは「リマーケティング広告」や「リターゲティング広告」などと呼ばれるもので、あなたの検索キーワードや閲覧ページの履歴情報をもとにして、あなたの好みにあいそうな商品を紹介する仕組みです。この時、しばらくの間は同じ商品の広告が複数のサイトにわたって何度も表示されるようになります。
こういった手法は、もちろんザイオンス効果を狙ったものです。ユーザーは同じ商品を何度も目にするうちに、その商品に対して徐々に好感をもつようになっていくのです。。
好感度がある程度高くなると、あなたはそこに関連するサイトへのアクセスをおこないより詳しい情報を知りたくなるというわけです。
また、SNSを使っている企業を好きになるのも同様の効果からくるものです。
TwitterなどのSNSは、企業の情報発信の場としてすっかり一般的になりました。当社でも最近特に力を入れて取り組んでいます。 なぜこれほど多くの企業がSNSを利用することになったのかといえば、マーケティングに効果があるからです。
ユーザーは楽しい情報を発信している企業をみつけたら、次の情報も見逃さないようにするためにその企業をフォローするでしょう。すると、そのユーザーは同じ企業からの情報を繰り返し目にすることになります。
誰でも簡単にコミュニケーションがとれるのがSNSの特徴ですから、ときにはコメントの書き込みなどによって会話を楽しむこともあるでしょう。こうして企業との接触を行なっているうちに、ユーザーはその企業を好きになっていくのです。
広告、宣伝といった点ではポスティングによる宣伝もザイオンス効果が期待できる手法といえます。
毎回、毎月、この時期にポストに投函されているチラシといった印象を定着させて、知らず知らずのうちに記憶され、気になっていくそんな効果をもたらすためには、思いつきでおこなうポスティングではなく、計画的に、定期的におこなうことで最大限の効果を発揮すると言えるでしょう。
そんなザイオンス効果ですが逆効果になる例もあることを理解しておきましょう。
基本的には、ザイオンス効果では接触回数が多いほど好感をもってもらえるという理解で問題ありません。
しかし、より正しく表現するのであれば「接触回数が多いほど印象がどんどん強くなる」のです。つまり、ほとんどの場合は良い印象が強くなるのですが、第一印象が悪い場合はその悪い印象がどんどん強くなってしまうことがあるのというわけです。
人間関係では良くあることですが、「何度も会っているのに、どうもあの人は好きになれない」そういう風に思われてしまった場合は、一度関係性をリセットして悪い印象を好転させてからでなければ、ザイオンス効果は良い方向にはたらきません。
また、回数や情報量が多すぎるとかえって嫌われることもあるでしょう。接触があまりにも頻繁過ぎたり、1回の接触あたりの内容が濃過ぎたりすると、ザイオンス効果が悪い方向に働いてしまう場合もあります。
こういったことは、Web集客などのためにメールマガジンやステップメールを発行するときには気をつけたほうが良いポイントです。
例えば、読み終えるのに何十分もかかるようなコンテンツを毎日送ったとしたら、受け取る側は読みきれないでしょう。新しいメールが届くたびに未読件数が増えていき、だんだん負担に感じるようになってしまいます。
メールマガジンやステップメールは、読み切れる量のコンテンツを適度な頻度で発行するように心掛けましょう。
あわせて、コンテンツの質ももちろん大切です。読者にとって興味のわかない話題や、企業側の都合ばかりを考えた内容のメールは、それ自体が悪い印象を与える材料になってしまいかねません。ザイオンス効果を活用するには、ユーザーにとって有益な情報を提供することが大前提となります。
注意しなければならないのは、ザイオンス効果は「嫌いを好きに変える効果ではない」ということです。
「初めの印象が悪い物・人」に対しては接触する回数が増えるほど悪印象(嫌悪感)が強まるリスクもあります。
また、ザイオンス効果にも「適度な接触頻度とその上限」があり、「10回以上の接触回数には効果がない」ともいわれています。ザイオンス効果をマーケティングや人間関係に応用する時には、「お客様やや相手のニーズ・状況・気持ちを考慮した適度な接触頻度」を心がけましょう。
ザイオンス効果は、繰り返し触れているうちに好感をもつようになっていくという心理学に基づく法則です。
人だけでなく商品やサービスにもあてはまる法則なので、多くの企業がマーケティングや営業に取り入れています。しかし、十分な効果を出すためには法則を正しく理解することが大切です。
決して、一方的に相手に押しつけるのではないということ。売り込みではなく、信頼感をつくるためにザイオンス効果を使う。
そういった点でも当社では、販売促進のツールとしてポスティングを提案する機会は多いのですが、計画的に、定期的に実行するだけではなく、印象に残るチラシデザイン、悪い印象を与えない丁寧なポスティングなどにも注意して実施していきたいとあらためて身の引き締まる思いでした。
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